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≪ゲームの嗜み≫

日曜に観てきた海北友松を思い出すべく、昨夜はNHKスペシャル番組を見直していた。

というのも、俺の同級生でこのような美術品を修復する仕事をしている女性がいる。

彼女は独身時代は国立博物館に勤務していたのだが、現在はフリーで修復作業の会社と契約して活躍している。

そんな彼女から、たまにだが……展覧会の感想を求められたりするのだ。

去年は伊藤若冲ではなく、春画展だったのには驚いた。

1年に1〜2度のことだから、俺も趣味を兼ねて彼女にレポートを書くのを楽しみにしていた。

なので昨夜はレポートの作成。

そもそもだが、俺は海北友松という絵師を特別に好きだったわけではない。

建仁寺の龍を描いた絵師だということは知っていたが、それほどに興味を牽かれるようなことはなかった。

狩野派から出てきた屏風や襖に水墨画を描く、有名な絵師というくらいのものだった。

それがだ……

20年ほど前に【信長の野望】というゲームにハマったのがきっかけ。

歴史好きだった俺は信長を選んでプレイすると、尾張を統一し美濃に攻め入り、伊勢を平定したのちに近江へと進攻していった。

いかに歴史を再現できるかという楽しみ方を興じていたのだ。

近江の国の支城は簡単に攻略できて、敵の武将たちは浅井長政のいる小谷城に逃げ込んでいく。

いよいよ小谷城を攻めるのだが、なかなか落とせないのである。

城門を壊して中に入ろうとすると、狭くて部隊が動けないところを3人の武将たちから総攻撃をうけてしまう。

そのうち時間切れ……

もちろん信長本隊を投入すれば簡単に勝てるのだが、それでは史実と異なるので面白くない。

なんとか羽柴を中心とした武将たちで攻略しようとするのに、邪魔になるのは城に籠って出てこない3人の敵の武将たち。

そのひとりが海北綱親という武将だった。

いわゆる海北友松の父親であることは、少し調べれば直ぐにわかった。

へぇ〜っ、そやったんや……

以来、茶人の古田織部織田有楽斎などと同じく絵師の海北友松にも興味を持ち始めたのである。

そんな昔のことを思い出しながらレポートを書いていると、またゲームをしたくなってくる。

もしかしたら、別の発見もあるかもしれない……

だがゲーム機はもう無い。

かといって最近のゲーム機は使い方もわからないだろうし、ましてや時間もあるわけでも無い。

今は今なりに楽しむ方法があるのだからと、本を読みながら眠ることにした。

ciao